「遺品整理をしたいけど、精神的につらくて気持ちが入らない」と、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
遺品整理は亡くなった親族をふと思い出してしまうため、つらい想いが込みあがることがあるでしょう。ほかの要因でつらいと感じる場合も、まずはつらい理由を整理してどのように対処すればよいか把握することが大切です。
つらい思いが込みあがるのは普通のことなので、まずは無理のないペースで取り組むことが大切です。
本記事では、遺品整理がつらいときの対処法と無理なく進める方法について解説します。場合によっては業者に依頼することも選択肢のひとつなので、遺品整理を前向きに進めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
目次
遺品整理がつらい理由5つ
遺品整理がつらい理由は人によってそれぞれですが、主に以下の5つがあると考えられます。
- 親族の死に整理できていない
- 物が多すぎて手が付けられない
- 捨ててはいけないものがわからない
- 人手や時間が足らない
- 処分費用を工面できない
自分がつらいと感じる理由がわかれば解決策が見える可能性があるので、ぜひチェックしてみましょう。
親族の死に整理できていない
親族が亡くなったことがショックで心の整理ができず、悲しい気持ちが続いている場合があります。遺品を見るたびに悲しい感情が湧いて、遺品整理を進められないこともあるでしょう。
気持ちの整理がつかないために、先延ばしにしてしまうケースも少なくありません。とはいえ、先延ばしにしてしまうといつまで経っても片づかないため、タイミングを図って悲しい気持ちを整理することが大切です。
物が多すぎて手が付けられない
片づけようとしても遺品が多すぎるために、どこから手を付ければいいかわからず進められない人もいます。量が多いと整理に時間がかかってしまい、心身の負担が大きくつらくなってしまいます。
大型の家具や家電なども処分する必要があり、重労働になるため手が止まってしまうこともあるでしょう。
物が多すぎて片づけられない場合は、まずは簡単に片づけられるものや場所からはじめて、少しずつ処分すると進めやすくなります。
捨ててはいけないものがわからない
遺品のなかには形見になるものや資産になるもの、重要書類などがあるため、どれを捨てればいいかわからず作業がつらいと感じる人もいるでしょう。
残す必要があるものを間違えて捨ててしまえば、親族とのトラブルに発展しかねません。自分で捨てていいものと残すべきものを判断できないことから、遺品整理が難しい場合もあります。
捨ててよいものを明確にするには、遺族との話し合いをすることが大切です。
人手や時間が足らない
作業量の割に人手や時間が足りなくてつらいと感じる人もいます。親族が亡くなった場合は遺品整理だけでなく、相続の手続きや故人の所得税を支払うための準確定申告などの作業があります。
相続の手続きや準確定申告は、期限内に対応しなければなりません。しかし、自分たちの生活がある中で進めるのは負担が大きいものです。
親族と協力して遺品整理や諸々の手続きを進めれば、スムーズに終わらせられるでしょう。しかし、親族が遠方に住んでいる場合は対応できる人数も限られてしまい、なかなか進められません。
人手や時間が足りない場合は、業者に依頼して遺品や不用品を回収してもらうことも検討しましょう。
処分費用を工面できない
遺品整理を業者に依頼したいと考えている場合は、処分費用を負担するのがつらいと感じる場合もあるでしょう。遺品整理は業者によって異なりますが、1Kの家でも40,000円以上の費用が発生します。
また、信頼できる業者を選ばないと高額請求をされたり、契約を強いられたりするトラブルに巻き込まれる場合があります。そのようなトラブルに巻き込まれると、大切な人が亡くなったことと相まってつらいと感じるでしょう。
トラブルを最小限に抑えるためにも、業者選びは慎重におこなわなければなりません。
遺品整理がつらいときの対処法4選
遺品整理がつらいときは、以下の方法を試してみましょう。
- カウンセリングを受ける
- 遺品整理の時期を決める
- 一人だけでせず親族と協力する
- 遺品のとらえ方を変える
遺品整理でもっとも大切なのは、亡くなった親族と向き合って気持ちを整理することです。気持ちを整理する方法を具体的に解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
カウンセリングを受ける
つらい気持ちが長い間続く場合は、グリーフケアやカウンセリングを受けましょう。
グリーフケアとは、悲しい気持ちの人に寄り添いサポートすることを指します。グリーフケアの専門家に相談することで少しずつ気持ちをやわらげられ、心身ともに回復する可能性があります。
同じ悲しみを持つ人たちが集まって話し合うグリーフケアの会合も開催されており、参加することで前向きになれる場合もあるでしょう。
前向きな気持ちになってから、遺品整理を進めることをおすすめします。
遺品整理の時期を決める
遺品整理に取り組む時期をある程度決めることで、スムーズに進む可能性があります。一般的に遺品整理をする時期やタイミングは決まっていないため、気持ちが落ち着いたときにするとよいでしょう。
ただし、気持ちの整理に月日を費やすと、いつまでたっても遺品を片付けられません。少しでも早く遺品整理を進めたいのであれば、あらかじめスケジュールを決めておくことが大切です。
親族が集まる法事やお盆のときなどのタイミングを見計らって、遺品整理の計画を立てましょう。
一人だけでせず親族と協力する
遺品整理は一人でおこなうよりも、なるべく親族と一緒に進めましょう。遺品の仕分けや処分など作業を分担することで、負担を軽減できます。
遺族同士で話すことで、形見や貴重品などを誤って捨てるといったトラブルを最小限に抑えられます。
どうしても自分だけで遺品整理を進めざるを得ない場合は、遺品整理業者に依頼することも検討しましょう。業者に依頼することで遺品を大切に扱ってもらいながら、不用品も処分してもらえるので、心身ともに負担を減らせます。
遺品のとらえ方を変える
遺品を故人が持っていた大切な物だと考えると処分を進めるのが難しくなるため、「ただの物」として割り切りましょう。
物として割り切ることで、処分するか否かを決断しやすくなります。また、遺品整理を供養ととらえることもひとつの手です。遺品を売却してお墓の費用に充てることを、故人の供養につなげるのもよいでしょう。
つらい遺品整理を無理なく進める方法5選
遺品整理を無理なく進める方法を5つ紹介します。
- 少しずつ遺品を整理する
- 貴重品や形見、資産になるものを整理する
- 限界がきたら休憩する
- 貴重品があれば買取ってもらう
- 遺品整理業者に依頼する
途中で遺品整理を断念せず続けるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
少しずつ遺品を整理する
遺品整理は作業量が非常に多いため、事前に計画を立て、複数日に分けて進めることが大切です。一度に大量の遺品を捨てようとすると、肉体的にも精神的にも負担が大きいため、なかなか進められません。
実際に遺品整理を自分たちだけで完結させようと思うと、部屋の状態によっては1ヵ月以上はかかることもあります。
「午前中はこの部屋の押し入れを片づける」といったように、作業時間や作業エリアを決め、時間内でできる範囲で遺品を整理しましょう。少しずつ進めることで、途中で投げ出さずに取り組めます。
貴重品や形見、資産になるものを整理する
遺品整理を進める際は、まず捨ててはいけない物を決めることが大切です。捨ててはいけない物を、以下にピックアップしてみました。
- 遺言
- 現金
- 通帳
- 身分証明書
- 保険証
- ブランド品
- 思い出の写真 など
とくに遺言や資産になるものは相続にも大きく関わるため、優先して探し出し、保管しておきましょう。
限界がきたら休憩する
遺品整理は通常の片づけよりも心身ともに負担が大きい作業のため、限界を感じたらしっかり休憩することも大切です。
とくに、遺品整理は相続問題のストレスもあるため、より疲労を感じてしまうことがあります。心身ともにつらくなったら、リラックスする時間を取りましょう。
計画を立てる際に、遺品整理の作業内容だけではなく自分の心を休める時間もスケジュールに入れておくと、気兼ねなく休憩を取れます。
貴重品があれば買取ってもらう
貴重品があれば買取り業者に査定してもらい、価値のある物であれば売却しましょう。
物によっては数万円もの高額になることもあり、葬儀や墓石で使った費用の補填になることもあります。費用負担を抑えられるので、遺品整理業者の費用に充てるために利用してみてください。
ただし、高価な物であるほど他の遺族が必要とする場合もあるため、話し合いをして承諾を得たうえで売却しましょう。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者に依頼すればスタッフがすべて作業を請け負ってくれるので、心身の負担を最小限に抑えられます。以下の状況に当てはまる場合は、遺品整理業者に依頼するのがおすすめです。
- 大量にごみがある
- 時間や人手が不足している
- ハウスクリーニングをはじめ特殊な作業が必要 など
専門の業者が適切に遺品を供養してくれるため、気持ちを整理したい人にも向いています。自分たちで取り組むよりも短期間で終わらせられるので、心身の負担を最小限に抑えたい人はぜひ検討してみましょう。
つらい遺品整理を業者に依頼するメリット3選
遺品整理を負担なく終わらせるのであれば、遺品整理業者に依頼することは有効な選択肢のひとつです。しかし、まとまった費用がかかるため、依頼しようか迷っている人は多いでしょう。
依頼しようか迷っている人は、メリットとデメリットを理解することが大切です。遺品整理業者に依頼するメリットは、以下のとおりです。
- 短期間で片づけられる
- 心身の負担を軽減できる
- 遺品を供養してもらえる
それぞれ詳しく解説します。
短期間で片づけられる
業者に依頼することで、自分で取り組むと1週間以上かかる遺品整理が1,2日程度で終わります。
遺品整理は慣れない作業のため、自分たちでおこなうと時間がかかりやすいものです。とくに、故人が賃貸で暮らしていた場合は契約期間のことも踏まえて、なるべく早めに立ち退く必要があります。
自分たちだけでは期日までに終わらせられる見込みがない場合は、業者に依頼するとよいでしょう。
心身の負担を軽減できる
遺品整理を依頼することで、自分で遺品整理をして出たごみを処分する必要がなくなり、手間を減らせます。
重量のあるタンスや冷蔵庫などの家具家電なども運んでもらえるため、心身ともに負担を軽減できるでしょう。エアコンや神棚などの取り外しも業者によっては対応できるため、作業によるケガのリスクも減らせます。
すぐに片付けが完了し、心の整理もつきやすくなるでしょう。
遺品を供養してもらえる
仏壇や神棚なども供養してくれるため、罪悪感なく処分が可能です。業者によっては遺品を寺社に送ってくれ、お焚き上げをしてもらえます。
自分たちで遺品を供養する場合は、寺社に持ち込む必要があります。仏壇や神棚などを自分たちで持ち運ぶのは大変な作業です。
遺品整理業者であれば搬出から供養まですべて請け負ってくれるため、最小限の負担で完結させられます。
つらい遺品整理を業者に依頼するデメリット2選
遺品整理を業者に依頼するデメリットとして、以下の2点があります。
- 費用がかかる
- 悪徳業者に依頼してしまうリスクがある
メリットとデメリットを理解したうえで、業者に依頼するかどうかを決めましょう。
費用がかかる
自分たちだけで遺品整理をするよりも、費用がかかる点は大きなデメリットです。費用は業者によって異なりますが、料金の目安は以下のとおりです。
間取り | 参考料金 |
---|---|
1K、1R | 40,000円〜 |
2LDK | 120,000円〜 |
4LDK | 220,000円〜 |
間取りや作業人数、ごみの種類・量などによって料金は変動します。正確な金額を算出してもらうためには、訪問見積もりを取ってもらう必要があります。
遺品整理を業者に任せる際は、見積もり額や現在の状況を踏まえて依頼する必要があるか判断しましょう。
悪徳業者に依頼してしまうリスクがある
一般的に遺品整理業者は信頼できるところが多いですが、一部に悪徳業者がいます。悪徳業者だと気付かずに依頼してしまうと、以下のようなトラブルが発生するため、選ばないようにしてください。
- 遺品が盗まれる
- 作業完了後に多額の追加請求が発生する
- 家具・家電の持ち運びで床や壁が損傷する
実際に、上記のトラブルに見舞われた事例は数多く存在しています。悪徳業者に依頼してしまう事態を避けるために、業者選びのポイントを後述しているため、ぜひ参考にしてください。
信頼できる遺品整理業者の選び方3選
信頼できる遺品整理業者を選ぶ方法は、以下の3つです。
- 必要な許可を得ている
- ホームページに実績や口コミが多くある
- 対応が丁寧である
悪徳業者に依頼する事態を防ぐために、ひとつずつ確認してから依頼しましょう。
必要な許可を得ている
遺品整理を業者が請け負うには、原則として自治体の一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。一般廃棄物収集運搬業とは、一般家庭や事業所からごみの回収や運搬をおこなうために必要な許可で、自治体ごとに発行されています。
許可を取得していなければ違法業者の可能性が高いため、依頼しないようにしましょう。なお、産業廃棄物処理業や古物商許可など、他の許可を取得している業者もありますが、2つの許可を保有しても遺品や不用品の回収はできません。
自治体や企業のホームページで、一般廃棄物処理業の許可を取得しているか確認できるので、見積もりを依頼する前に調べてください。
ホームページに実績や口コミが多くある
ホームページで実績が豊富か確認することで、信頼できる業者を見つけられる確率を高められます。業者の実績で確認するポイントは、以下のとおりです。
- 作業内容
- 作業人数
- 費用
- 利用者のコメント
故人の家に近い条件の実績があれば、具体的な費用や作業内容を把握でき、安心して依頼できるでしょう。
お客様の声も確認し、実際の口コミを見てよければ見積もりを依頼してみましょう。企業のホームページだけではなく、口コミサイトで確認するのもおすすめです。
対応が丁寧である
電話対応や見積もりの際にスタッフの対応も確認してみてください。わからないことを質問してみて、丁寧に回答してもらえれば信頼できる可能性が高いです。
「見積もりの費用はどの項目にいくらかかるか」「あとで追加料金が発生しないか」などを聞き、返答に納得できるのであれば依頼しましょう。
逆に見積もりの時点で契約を迫る業者や、回答が曖昧な業者は避けるようにしてください。無理矢理契約させられた場合は、消費生活センターや警察に相談することも検討しましょう。
【参考】全国の消費生活センター等|独立行政法人国民生活センター
遺品整理がつらい際の対処法まとめ
遺品整理は家族や親族が亡くなる現実を受け入れながら進める作業のため、心身ともに負担がかかりやすいものです。気持ちの切り替えができない場合は無理に作業をしようとせず、後回しにするのもひとつの手です。
ただし、先延ばしにするといつまで経っても終わりません。そのため、カウンセリングを受けたり親族が集まったタイミングで話し合ったりして、遺品整理を少しずつ進めましょう。
ごみの量が多い場合や人手や時間が不足している場合は、遺品整理業者に依頼するのもひとつの手です。遺品整理業者を選ぶ際は、不用品を回収するのに必要な一般廃棄物収集運搬業許可を取得しているか確認しましょう。
株式会社タイヨーの遺品整理サービス「遺品整理みらいへ」でも広島市や坂町、府中町、海田町の一般廃棄物処理業の許可を取得しています。広島市で創業70年以上に渡り活動し、多くの実績があります。
女性スタッフのチームもあり、高齢者の女性でも安心です。電話やメール、またはLINEで無料見積もりできますので、遺品整理を代行したいと考えている人は、お気軽にご相談ください。