仏壇処分は無料で依頼できる?5つの処分方法と費用・注意点も解説
更新日2023.11.23

仏壇を無料で処分する方法はないのかと、気になっている方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、仏壇処分する際は、基本的に費用がかかると考えてください。

本記事では、仏壇を処分する方法と費用相場について詳しく解説します。仏壇を処分する際に必ず知っておくべき注意点もあるので、ここでしっかり押さえておきましょう。

仏壇は基本的に無料で処分できない

仏壇は基本的に無料で処分できない

仏壇の処分を無料で済ませたい方は多いでしょうが、残念ながら、いずれの方法でも費用がかかります。

インテリア用品店の「ニトリ」でも家具の回収は行っていますが、仏壇処分には対応していません。

ただ、事前にお布施を納めていれば、お寺に無料で引き取ってもらえるケースはあります。実際には感謝の想いも込めて、お布施を上乗せする方も多いようです。

仏壇を処分する際は、基本的には有料であることは覚えておきましょう。

仏壇を処分する方法5つ

仏壇を処分する方法5つ

仏壇を処分する方法は、次の5つです。

  1. お寺に引き取ってもらう
  2. 仏壇屋に引き取ってもらう
  3. 自治体の粗大ごみで処分する
  4. リサイクルショップやオークションで売却する
  5. 不用品回収業者に依頼する

ひとつずつ解説していくので、お得かつ手間なく処分できる方法を探してみてください。

お寺に引き取ってもらう

菩提寺がある場合は、引き取ってもらうのがおすすめです。お寺では仏壇を大切に扱ってくれるので、安心して任せられます。

お寺によっては断られることもあるので、事前に問い合わせてみてください。稀なケースですが、無料で引き取ってくれるお寺もあります。

問い合わせの際に、料金についても確認しておきましょう。

仏壇屋に引き取ってもらう

購入した仏壇屋に引き取ってもらえば、適切に処分を進めてくれます。仏壇周りの備品も引き取ってくれるケースもあるため、片付けを効率よく進められます。

ただし、仏壇屋に依頼する場合は処分費用に加えて出張費などが別途発生するため、事前に見積を取っておきましょう。

自治体の粗大ごみで処分する

自治体によっては、粗大ごみで仏壇を回収してくれます。仏壇を粗大ごみとして処分する場合は、粗大ごみ手数料券を購入し、自治体の指定した日程に合わせて収集場所へ運び出す必要があります。

また、粗大ごみであれば数百円程度の粗大ごみ手数料を支払うだけなので、他の処分方法よりも安価に処分できるのも大きなメリットです。

ただし、自治体によって粗大ごみのルールが異なるため、事前に確認が必要です。収集日や処分方法を確認し、近隣トラブルを起こさないように注意しましょう。

リサイクルショップやオークションで売却する

仏壇がまだ使用可能な状態であれば、リサイクルショップやオークションサイトでの販売も可能です。

もらい手が現れた場合、費用をかけることなく処分できます。

オークションやネットショップなどオンラインで販売する場合は、写真を多めに用意し、説明文を掲載するようにしましょう。

「魂抜きをしているのか」「何年使用したのか」「使用感の有無」など、購入者が安心して購入できるように情報を充実させておくと、売れる可能性を高められます。

ただし、仏壇の状態によっては買取りを断られたり、出品しても売れなかったりします。売却できなかった場合に備えて、別の処分方法も検討しておきましょう。

不用品回収業者に依頼する

手間をかけずに仏壇を処分したいのであれば、不用品回収業者に引き取りを依頼するのがおすすめです。不用品回収業者は自宅まで引き取りに伺い、適切に処分してくれます。

ただし、自治体サービスや他の処分方法と比べると料金が高めに設定されている点には、注意が必要です。また、魂抜きに対応していない業者もあるので、業務範囲についても確認が必要です。

悪徳業者に当たらないように、まず許可を保有しているかどうか確認しておきましょう。悪徳業者に当たると、高額請求などのトラブルにつながるケースもあります。

公式サイトや実店舗は存在するか、口コミや評判の内容はいいか、といった点を参考にすると優良業者を選びやすくなります。

業者選びさえ間違えなければ手間なく処分してもらえるので、ぜひ検討してみてください。

仏壇の処分にかかる費用相場

仏壇の処分にかかる費用相場

仏壇処分を依頼する際の費用相場をまとめてみました。

処分方法 費用相場
お寺 10,000〜100,000円
仏壇屋 20,000〜80,000円
粗大ごみ 500〜1,000円
不用品回収業者 8,000〜30,000円

もっとも安く処分できるのは、自治体の粗大ごみで出す方法です。しかし、魂抜きや処分の手続きまですべて自身で行う必要があるため、手間がかかります。

一方で、他の方法であれば魂抜きをはじめとした他の作業も引き受けてくれるので、費用はある程度発生します。

その中でも、不用品回収業者であれば運び出しから処分まで、スムーズに進めてくれるでしょう。

なお、具体的な金額は仏壇の大きさや自宅の立地などによって異なるため、事前に見積もりを取って確認する必要があります。

仏壇を処分する手順

仏壇を処分する手順

仏壇を処分する手順は下記のとおりです。

  1. 処分方法を決める
  2. 見積もりを依頼する
  3. 処分のスケジュールを立てる
  4. 魂抜き(閉眼供養)する
  5. 仏壇を運び出す

処分方法によって若干の違いはあるものの、おおむね同じような流れとなります。ひとつずつ解説していくので、スケジュールをイメージしながら読み進めてみてください。

処分方法を決める

処分方法によって自身でやるべき作業範囲が変わってくるので、まずはどのように処分するのか決める必要があります。

宗教・宗派などの事情もあるので、家族だけでなく親族とも話し合い、最適な方法を選択しましょう。料金の安さや手間などを考慮しながら選定すれば、親族間で納得のいく方法で進められます。

見積もりを依頼する

不用品回収業者やお寺など、外部の事業者に引き取ってもらう場合は、見積もりを依頼しましょう。業者を利用する際は複数社から見積もりを依頼し、比較検討することをおすすめします。

複数社の見積もりを比較することで提示された費用の妥当性がわかり、悪徳業者や高額請求している業者を見抜けます。また買取りも検討している方は、見積もり時に査定も併せて依頼しましょう。

処分のスケジュールを立てる

金額に問題がなければ業者と話し合い、処分日程を決めます。

処分日程を確定したら、当日までに業者が引き取りに来られるように、仏壇周りの片付けを済ませましょう。

粗大ごみで処分するのであれば自治体に問い合わせをして、収集日を確認する必要があります。併せて、いつでも処分できるように粗大ごみ処理券も購入しておきましょう。

魂抜き(閉眼供養)する

処分する前に、魂抜きの作業も忘れずに行います。魂抜きは仏壇に宿るとされている先祖の魂を抜くことでただの物に戻す行為のことで、適切に処分する工程のひとつです。

怠ったからといって法的に罰せられることはありませんが、先祖に感謝の意を表すための重要な儀式です。

魂抜きの必要性や具体的な手続きは宗派や宗教によって異なる場合があるため、わからない方は菩提寺などで確認しましょう。浄土真宗などのように、そもそも魂抜きが不要である宗派もあります。

魂抜きは基本的に僧侶の方を呼んで行うので、お寺に依頼するとスムーズに進められます。

不用品回収業者に依頼する場合でも、提携している寺院を介して魂抜きをしてくれることがあるので、見積もりの段階で確認してみてください。

仏壇を運び出す

仏壇を運び出したら、処分は完了です。

粗大ごみで出す際は収集日をよく確認し、近隣の方に迷惑にならないように収集場所まで運びます。仏壇のサイズが大きい場合は、壁や他の家具にぶつけないように気をつけながら運び出しましょう。

不用品回収業者に依頼する場合は、運び出しまで対応してくれるため、仏壇を移動させておく必要はありません。ただし、スタッフがスムーズに運び出せるように仏壇の周囲を片づけておきましょう。

仏壇処分を不用品回収業者に依頼するメリット3つ

仏壇処分を不用品回収業者に依頼するメリット3つ

仏壇処分を不用品回収業者に依頼すると、費用面では他の方法よりも高額になります。それでも、不用品回収業者に依頼すると以下のようなメリットがあります。

  1. 供養や遺品整理もまとめて依頼できる
  2. 自宅まで引き取り引きてもらえる
  3. 他の不用品も回収してもらえる

ひとつずつ見ていきましょう。

供養や遺品整理もまとめて依頼できる

不用品回収業者に仏壇処分を依頼する最大のメリットは、魂抜きなどの供養や遺品整理を同時に依頼できる点です。

仏壇は家庭における大切な供養の場であり、遺品整理においても特別な意味を持つことがあります。

不用品回収業者に依頼すれば仏壇だけでなく、遺品整理もまとめて行ってもらえるので、故人の形見をまとめて整理・処分できます。心身ともに負担を軽減し、効率よく家の整理を進められるでしょう。

ただし、すべての不用品回収業者が遺品整理や供養に対応しているわけではありません。事前にホームページや問い合わせにて、提供しているサービスの範囲を確認しておきましょう。

自宅まで引き取りに来てもらえる

不用品回収業者に依頼すれば自分で仏壇を運ぶ必要がなく、専門のスタッフが家まで引き取りに来てくれます。

お寺や販売店に引き取ってもらったり粗大ごみに出したりする場合は、仏壇を自ら現地まで運ぶ手間が生じます。加えて、移動にかかる費用や運び出すための人員なども考慮しなければなりません。

また、持ち運び時に家に傷がついたりケガをしたりするリスクも考えられます。

不用品回収業者であれば処分にあたって生じるすべての作業をスタッフが行ってくれるので、手間やケガのリスクの心配をせずに済みます。

他の不用品も回収してもらえる

仏壇だけでなく他の不用品も回収してもらえる点も、不用品回収業者に依頼するメリットのひとつです。例えば家具や家電製品、不要な衣類などを一緒に処分できます。

遺品整理などと平行して一気に部屋の片付けを進めたい方にとっては、非常に便利なサービスと言えるでしょう。

回収時は単品回収からトラック積み放題のプランまで、さまざまな回収プランがあるので、実際に依頼する前に料金を確認しておきましょう。

さらに、まだ状態のいい物やブランド品がある場合は、買取ってもらえるケースもあります。買取額が高くなると処分費用が実質0円になることもあるため、積極的に利用してみてください。

仏壇を処分する際の注意点5つ

仏壇を処分する際の注意点5つ

仏壇を処分する際は、以下5つのポイントに注意してください。

  1. 親族と話し合って処分の合意を得る
  2. 自分で処分する場合は魂抜きする
  3. 仏壇の中身はすべて確認しておく
  4. 宗教や宗派のルールに従う
  5. 不用品回収業者は慎重に選定する

親族の中には仏壇に対して思い入れの強い方もいることも考えられるので、トラブルや揉め事にならないように、ひとつずつ見ておきましょう。

親族と話し合って処分の合意を得る

仏壇を処分する前に「家族や親族と話し合って処分する」という共通認識を持つようにしましょう。

事前に話し合いや相談をしていれば「勝手に処分された…」「本当はまだ残しておきたかった」など、親族間での衝突を未然に防げます。

とくに、親族内で進行している宗教・宗派が異なる場合は、仏壇に対する認識に相違が生じやすいので注意が必要です。親族の感情的な負担を軽減するためにも、事前に情報共有と合意を徹底しましょう。

自分で処分する場合は魂抜きする

自分で処分する場合は、必ず「魂抜き」を行いましょう。魂抜きは宗派によっては「閉眼供養」や「性根抜き」とも呼ばれており、仏壇に宿るとされている先祖の魂を抜く儀式です。

魂抜きは僧侶の読経が必要であるため、早めにお寺へ依頼するようにしましょう。

魂抜きをしなくても法律に違反したり、罰を受けたりすることはありません。しかし、宗教的には魂抜きをしないと仏壇内に魂が残り続け、故人が苦しんでしまうと言われています。

魂抜きと処分を別々に依頼するのが手間だと感じる方は、両方の作業に対応している不用品回収業者に依頼するのがおすすめです。

仏壇の中身はすべて確認しておく

仏壇の中身には仏像、仏具、お経などが含まれていることがあります。処分する前に仏壇の中身をすべて確認し、大切なアイテムがないかを確認しましょう。

故人によっては、仏壇の中に自身が大切にしていた物や、重要な契約書類を保管していることがあります。そのため、中身が入ったまま処分してしまうと、後になって大変な事態になることも十分に考えられます。

仏壇の中身から物が見つかったときは、親族間で共有して処分するか否かを話し合うようにしましょう。

宗教や宗派のルールに従う

仏壇の処分において、宗教や宗派に関するルールや慣習にしたがうことも大切です。

例えば浄土真宗の場合、魂抜きは不要と言われており、代わりに「遷仏法要(遷座法要)」と呼ばれる供養方法で仏壇じまいを行います。

各宗派や宗教団体によって異なる規則が存在するため、信仰に関するトラブルを避けるために確認しておきましょう。

不用品回収業者は慎重に選定する

不用品回収業者を選ぶ際は悪徳業者に依頼することがないように、慎重に検討しましょう。

最低限確認すべきポイントは、お住まいの自治体の「一般廃棄物収集運搬業」を保有しているかどうかです。許可を得ていない場合は、無許可で運営している悪徳業者の可能性が考えられます。

信頼性のある業者を選び、料金や対応可能な作業範囲を確認することが大切です。実際に魂抜きや遺品整理などに対応しているかどうかは、不用品回収業者によって異なります。

依頼した当日になって対応できない、という事態にならないように、念入りに確認しておきましょう。

仏壇を無料で処分する方法について まとめ

仏壇を無料で処分する方法について まとめ

仏壇を処分する方法はお寺や仏壇屋、不用品回収業者に依頼するなどの方法があり、いずれも料金が発生します。そのため、仏壇は基本的に無料で処分できないと考えてください。

少しでも費用を抑えたいのであれば、自治体の粗大ごみで処分するといいでしょう。

処分方法によってかかる手間や費用が異なるので、自身の状況に最適な方法を選ぶようにしましょう。

また、処分する前には魂抜きや仏壇の中身を整理することも、忘れないようにしてください。

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