食用に適さない植物からSAF（持続可能な航空燃料）の生成に成功：J-オイルミルズ
サラダ油やオリーブオイルなどを提供する大手食品メーカーの株式会社J-オイルミルズは29日、食用には適さない植物からバイオマス由来のSAF（持続可能な航空燃料）を生成することに成功したと発表した。
日本では沖縄県で自生する亜熱帯植物のテリハボクとポンガミアの趣旨から搾油・精製したという。
航空業界では、CO2削減の具体策としてバイオマス由来のSAF（持続可能な航空燃料）の安定供給が求めらている。
具体的には、2030年までにジェット機燃料の使用量10%に相当する172万kLのSAF供給が必要とされているが、家庭や企業から出る廃食用油でまかなえるのは年間14万kLが上限。
そのため、食用以外で用いられる植物から生成されるSAFの生産が期待されていた。
J-オイルミルズでは、沖縄や東南アジアに自生するテリハボクやポンガミアに注目。
これらの植物は沖縄では街路樹や防風林として利用されているが、その種子には豊富な油分が含まれており、しかも乾燥地や塩分濃度の高い土地でも育成ができる。
今後、同社では国際機関の適格燃料登録を目指して、石油精製事業者などとの連携に取り組むと同時に、栽培実験などを進めて、原料の供給に努めるとのこと。
【参考】
株式会社J-オイルミルズ（→link）